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3大クラウドLLMサービス徹底比較:AWS、Azure、GCPの優位性を探る

  • 執筆者の写真: 直樹 竹内
    直樹 竹内
  • 2024年7月12日
  • 読了時間: 10分

更新日:1月16日

3大クラウドLLMサービス徹底比較:AWS、Azure、GCPの優位性を探る

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近年、クラウドサービス上での大規模言語モデル(LLM)の活用が注目を集めています。


3大クラウドLLMサービス徹底比較:AWS、Azure、GCPの優位性を探る

特にAWSGoogle CloudMicrosoft Azureなどの主要クラウドプロバイダーが提供するLLMは、企業の生産性向上やデジタル変革において重要な役割を果たしています。


しかし、各クラウドプロバイダーが提供するLLMは、その機能、性能、価格、ユースケースの適合性など、多岐にわたる違いがあります。そのため、ビジネスニーズに最適なLLMを選択するためには、各サービスの特徴を正確に理解し、比較することが重要です。


本記事では、3大クラウドサービスである、AWSGoogle CloudMicrosoft Azureが提供するLLMサービスについて比較し、サービスをどう適用するのかについて、わかりやすく紹介しています。






本記事の執筆者

大原常徳




LLMサービスの設計パターン


LLMサービスでよく利用される設計パターンは以下の4つです。


  • RAG

  • Fine-Tuning

  • Prompt-Tuning

  • Pre-Training(事前トレーニング)



RAGの設計パターン


RAGは 検索拡張生成(Retriveal Augmented Generative)の略で、LLMと外部のデータベースや情報源を結びつけるための手法です。

特に質疑応答のシステムや、自然言語処理のタスクで利用することで、性能向上が見込めるのが特徴です。


主な利点としては以下になります。


  • 精度の向上

  • 知識の補完

  • 柔軟性の向上



RAGは以下の2つのコンポーネントから構成されています。


  • 情報検索(reetrieval)

  • 生成(generation)





Fine-Tuning

FineTuningは機械学習(特に深層学習)における技術の1つで、すでにトレーニング済みのモデルをベースに、そのモデルを特定のタスクやデータセットに適用させるプロセスを指します。


主な目的と利点としては以下になります。


  • リソースの効率運用

  • パフォーマンスの向上

  • 小規模なデータセットへの適用





Prompt-Tuning

PromptTuningは自然言語処理モデルに特定のタスクを実行させるため、プロンプト(入力文)を調整する技術です。特に事前訓練されたLLMの出力を最適化するために利用されます。

モデル自体のパラメータを変更せずに、プロンプトの設計や修正によって、望ましい出力を引き出すことを目的としています。


主な目的と利点は以下になります。


  • 柔軟性

  • モデルの汎用性の活用

  • コストの削減





Pre-Training

PreTrainingは、モデルが大量のテキストデータからパターンや関係性を学習するプロセスを指します。このプロセスによって、モデルが自然言語処理タスクを高精度で実行する事が可能となります。



PreTrainingとFineTuningの関係性


PreTrainingが完了した後、モデルは特定のタスクに特化したFineTuningを行います。

このFineTuningはPreTrainingされたモデルをベースに、少量のタスク固有のデータを使って再トレーニングを行い、その結果、モデルが特定のタスクに対して最適化されます。




AWSのLLMサービス


Amazon Bedrock


Amazon Bedrock:3大クラウドLLMサービス徹底比較:AWS、Azure、GCPの優位性を探る

Amazon Bedrockは、AWSが提供する大規模言語モデル(LLM)を含む生成AIの基盤サービスです。このサービスは、開発者が複数の基盤モデル(Foundation Models)を選択し、それらを活用して独自のAIアプリケーションを構築できるように設計されています。生成AIの基盤として、柔軟性と拡張性を提供するこのサービスは、多くのユースケースに対応可能です。

Amazon Bedrockの主な機能と特徴


Amazon Bedrockは、AWSが提供するLLMや生成AIサービスの中でも、特に以下の特徴が際立っています。

1. 多様なモデルへのアクセス

Amazon Bedrockでは、AWSが開発したモデルだけでなく、複数のAIスタートアップが提供するモデルにもアクセスできます。たとえば、特定のユースケースに最適化されたモデルを選択することで、精度の高いアプリケーションを構築できます。これにより、企業や開発者はニーズに応じた柔軟なモデル選択が可能になります。

2. モデルのデプロイとスケーリングの簡素化

Amazon Bedrockは他のAWSサービスとシームレスに連携できるため、モデルのデプロイやスケーリングが非常に容易です。たとえば、Amazon EC2やAWS Lambdaを使用して計算リソースを最適化しながら、必要なスケールでモデルを運用できます。また、AWS独自のセキュリティ機能を活用することで、安心してサービスを展開できます。

3. Amazon SageMakerとの統合

Amazon BedrockはAmazon SageMakerと統合されており、モデルのトレーニング、チューニング、デプロイのプロセスを大幅に簡素化します。SageMakerの機能を活用することで、開発者は以下のような利点を得られます:

  • モデルの迅速なトレーニング: SageMakerの高度なトレーニングアルゴリズムを利用し、効率的にモデルをトレーニング可能。

  • デプロイの一貫性: ワンクリックでモデルをデプロイし、継続的な運用が可能。

  • モニタリングと管理: SageMaker Studioを活用して、モデルのパフォーマンスやトラフィックをリアルタイムで監視。

4. 生成AIの運用コスト削減

Amazon Bedrockを使用することで、基盤モデルを自前で開発・運用する必要がなくなります。これにより、初期投資や運用コストが削減され、より迅速なAIアプリケーションの開発が可能となります。



他サービスとの連携


AWSのアーキテクチャパターン:3大クラウドLLMサービス徹底比較

代表的なモデル

  • Amazon Titan




Amazon Bedrockを使用することで、基盤モデルを自前で開発・運用する必要がなくなります。これにより、初期投資や運用コストが削減され、より迅速なAIアプリケーションの開発が可能となります。




AzureのLLMサービス


Azure OpenAI Service


Azure OpenAI Service:3大クラウドLLMサービス徹底比較:A

Azure OpenAI Serviceは、MicrosoftがOpenAIと提携して提供するサービスで、OpenAIの高度な大規模言語モデル(LLM)をAzureプラットフォーム上で活用できるようにするものです。このサービスを利用することで、開発者や企業はGPTシリーズをはじめとする最先端のAIモデルを活用して、幅広いアプリケーションやソリューションを構築できます。


Azure OpenAI Serviceの機能と特徴

Azure OpenAI Serviceは、以下のような機能と特徴を持ち、企業の生成AI活用を促進します。

1. Azureサービスとのシームレスな統合

Azure OpenAI Serviceは、Azureが提供する各種サービスと容易に統合できる設計になっています。たとえば以下のサービスとの連携が可能です:

  • Azure Machine Learning: モデルのトレーニングやデプロイを簡素化し、カスタムAIソリューションの構築を支援。

  • Azure Cognitive Services: テキスト分析や画像認識、音声認識などの既存機能と組み合わせることで、より包括的なアプリケーションを開発。

  • Azure DevOps: 開発から運用までのワークフローを最適化。

これにより、生成AIを核としたアプリケーションをAzureエコシステム全体で活用することが可能です。

2. OpenAIモデルの利用

Azure OpenAI Serviceでは、OpenAIが開発した以下のモデルを利用できます:

  • GPTシリーズ(例:GPT-4, GPT-3.5): 高度な自然言語処理能力を活用し、チャットボット、文章生成、自動要約など幅広いタスクに対応。

  • Codex: プログラミングに特化したAIモデルで、コード生成やバグ修正の支援が可能。

  • DALL·E: テキストから画像を生成するモデルで、ビジュアルコンテンツの作成に役立つ。

これらのモデルをAzureのクラウド環境で利用することで、企業は高度なAIソリューションを迅速かつスケーラブルに展開できます。

3. セキュリティとコンプライアンスの強化

Azureの強固なセキュリティ基盤とコンプライアンス対応も大きな特徴です。Azure OpenAI Serviceを利用することで、以下のような利点があります:

  • データのプライバシー保護: 企業データを安全に取り扱いながら、AIモデルを活用。

  • グローバル規模のコンプライアンス対応: Azureが提供する法規制遵守の枠組みを活用し、安心してAIソリューションを展開。

4. スケーラビリティとパフォーマンス

Azureのインフラを基盤とするため、利用規模に応じたスケールアップ・スケールアウトが可能です。これにより、大規模なデータ処理やリアルタイム応答を必要とするアプリケーションでも、高いパフォーマンスを維持できます。

Azure OpenAI Serviceの活用例

Azure OpenAI Serviceは、さまざまな業界での活用が期待されています。具体例として以下があります:

  • カスタマーサポート: 高度なチャットボットを構築し、問い合わせ対応を効率化。

  • コンテンツ生成: マーケティングやメディア業界での文章生成や画像作成を支援。

  • プログラミング支援: Codexを利用して、開発者の生産性向上を実現。




他サービスとの連携


Azureのアーキテクチャパターン:3大クラウドLLMサービス徹底比較


代表的なモデル

  • GPT-3

  • GPT-4



Azure OpenAI Serviceは、OpenAIの最先端技術をAzureプラットフォーム上で活用できる強力なサービスです。Azureの既存サービスとの統合、セキュリティの信頼性、スケーラビリティなど、多くのメリットを備えています。これにより、企業や開発者は、生成AIを用いた革新的なソリューションを迅速かつ効率的に実現することが可能です。



GCPのLLMサービス


Google Cloud AI Platform & Vertex AI


Google Cloud AI Platform & Vertex AI:3大クラウドLLMサービス徹底比較:A

Google Cloud AI PlatformとVertex AIは、Google Cloud Platform(GCP)が提供する包括的なAIサービスで、企業や開発者がGoogleの大規模言語モデル(LLM)や機械学習(ML)技術を活用して、AIアプリケーションを構築、運用できるプラットフォームです。これらのサービスは、高度なAIモデルの利用を簡素化し、効率的な開発を支援します。


Google Cloud AI Platform & Vertex AIの主な機能と特徴

1. GCPサービスとのシームレスな連携

Google Cloud AI PlatformとVertex AIは、GCPの他のサービスと緊密に統合されています。これにより、以下のような多様なユースケースに対応可能です:

  • データ解析: BigQueryやDataflowを活用して大規模データを処理。

  • リアルタイム運用: Google Kubernetes Engine(GKE)を用いてスケーラブルなAIアプリケーションを実現。

  • セキュリティとプライバシー: GCPの強固なセキュリティフレームワークを利用して、データを安全に管理。

2. AutoML

AutoMLは、機械学習モデルの構築を自動化するためのツールです。特別なプログラミング知識がなくても、以下のような機能を活用できます:

  • モデルの自動生成: データセットをアップロードするだけで、最適なモデルを生成。

  • パフォーマンスの最適化: ハイパーパラメータチューニングを自動で実行し、最高の精度を実現。

  • カスタムモデルの作成: 特定のユースケースに対応した専用モデルを短期間で構築。

3. BigQuery ML

BigQuery MLは、SQLを使って機械学習モデルを構築できるツールです。データサイエンスの専門知識がなくても以下のようなタスクを実行可能です:

  • 回帰分析や分類モデルの作成: 大規模データセットを用いて素早くモデルを構築。

  • リアルタイム予測: BigQuery内でモデルを直接運用し、予測結果を即座に取得。

  • データ処理と分析の統合: SQLだけでデータ準備からモデルのデプロイまでを完結。

4. 統合プラットフォーム

Vertex AIは、モデルのトレーニング、デプロイ、モニタリングを一元管理する統合環境を提供します。この環境では以下が可能です:

  • 簡単なモデルトレーニング: TensorFlowやPyTorchなどのフレームワークをサポート。

  • モデル管理: すべてのモデルを一箇所で管理し、バージョン管理も容易。

  • 継続的なモニタリング: 運用中のモデルのパフォーマンスをリアルタイムで監視。

5. 特定分野に特化したAPI群

GCPは、特定のAIタスクに対応するAPIを提供しています。これらのAPIは、事前にトレーニングされたモデルを活用し、迅速にソリューションを構築できます。

  • 自然言語処理(NLP): テキスト分析や要約生成、感情分析を実行。

  • 画像処理: 画像認識、物体検出、顔認識。

  • 翻訳API: 高精度な多言語翻訳機能を提供。



他サービスとの連携


GCPのアーキテクチャパターン:3大クラウドLLMサービス徹底比較


代表的なモデル

  • PaLM(Pathways Language Model)

  • BERT



Google Cloud AI PlatformとVertex AIは、初心者からエキスパートまで幅広いユーザーに対応する柔軟なAIサービスです。AutoMLやBigQuery MLを使えば、専門的な知識がなくてもAI技術を活用可能で、Vertex AIの統合プラットフォームにより、モデルの開発から運用までを効率的に管理できます。


また、特定タスク向けのAPIを利用すれば、高度なAIアプリケーションを迅速に展開できます。これらのサービスを活用することで、ビジネスのAI活用が大幅に加速するでしょう。




まとめ


クラウドサービス上で提供される大規模言語モデル(LLM)は、AI活用を加速させる革新的なツールとして、多くの企業にとって欠かせない存在になっています。


OpenAI、Google Cloud、Microsoft Azureといった主要なクラウドプロバイダーは、それぞれ独自の強みと特長を持つLLMを提供しており、ビジネスニーズに応じた選択が重要です。例えば、OpenAIのGPTシリーズはその高い言語生成能力でクリエイティブなコンテンツ生成に適しており、Google CloudのBERTは自然言語処理の精度と効率に優れた選択肢です。また、Microsoft Azureは統合されたエンタープライズ向け機能と広範なサポートで、既存のシステムとの親和性が高いです。


今後も、LLMはさらなる進化を遂げ、ビジネス領域におけるイノベーションの原動力となるでしょう。自社に最適なLLMを選択し、早期に導入することで、競争優位性を確保し、デジタル時代における成功を実現するための強力な武器となることは間違いありません。


この記事を参考に、ぜひ最適なLLM導入の一歩を踏み出していただければ幸いです。




LLMを活用したサービスの構築支援「Mx.インフラソリューション」


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社員数:369名(2024年3月31日現在)
所在地:東京都品川区大崎 2丁目1番1号
   
    ThinkPark Tower 19 階
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